共有持分の時効取得
共有持分を時効で取得できる場合がある
他人名義の共有不動産を長期間にわたって第三者が単独で占有利用していた場合など、長期間にわたって共有者以外の方が占有利用していた場合には、共有持分について時効取得が認められることがあります。
例えば、共有者の一人が第三者に共有持分を売却し、第三者がその後共有物全体を長期間にわたって占有利用していた場合などです。
共有持分を時効取得する場合の解決に至る流れ
1
不動産の時効取得の主張
共有者に対し、不動産の時効取得を主張(時効援用)して、登記名義の移転を求めます。
この際、長期間にわたって占有していたことについて、事実関係を立証するための証拠を収集します。
また、共有者の所在が不明の場合には、所在調査や不在者財産管理人の選任を行います。
2
共有者との交渉が不調に終わった場合
共有者との交渉が不調に終わった場合(又は、所在不明により交渉ができない、不在者財産管理人を選任したよう場合)には、時効取得を原因とする所有権の登記名義移転請求訴訟を提起します。
3
登記移転を命じる判決が下された場合
訴訟において登記移転を命じる判決が下された場合、または、登記を移転する旨の和解が成立した場合には、当該判決や和解にかかる和解調書(これらを「債務名義」といいます。)等により、登記名義の移転登記手続きを行います。
弁護士費用について
弁護士費用は、対象となる不動産の価格、共有持分権者の数や必要な手続の見込みなどにより大きく変動します。
ご相談の際に詳細に説明させていただきます。